子育てとMTGの記録 ~第十回 イコリアと緊急事態宣言~
前回記事は下記参照
緊急事態宣言の最中、イコリアが発売されることとなった。
エルドレイン、テーロスときてちょっとほしいカードが見当たりませんねって前評判だった。
特に相棒ってキーワードはその強さとデッキ制限を天秤にかけても割に合わないとかルールスそのままデッキ入れた方が強いだろって意見が多かった気がする。
私も相棒についてはまぁ特に気にしなくてもいいかなってサメ台風と3色土地だけほしいけど発売してからで十分でしょってシングル予約はパスした。
これではパイオニアのコンボ環境に割って入ってくることはできないなと…でもゴジラコラボだったのでBOXは買った。
ところがどっこい、イコリア発売後に待っていたのはそう、大相棒時代だ。
MTG2.0とも呼ばれていた。
誰もがゲーム開始前に自分の相棒を紹介する全く新しいMTGの在り方。
デッキ構築を制限しても無条件で手札が1枚増えた状態でゲームスタートできるってことがどれだけ偉大なことか、誰もが分からせられた。
ダントツで人気だったのがルールス、次点でヨーリオン、ジャイルーダはちょっと違うが、わずかにオボシュがいて…あとは知らない。
レガシーでザーダが1キルしていたらいしがレガシーは詳しくない。
私も早速相棒をぶちこんでオンライン対戦に赴いた。
ジャイルーダがとにかくやばいって聞いてジャイルーダコンボってデッキを組んで対戦募集したのだが、メイン終了時点で相手にブチ切れられる始末。
「相棒つまらないのでサイドしたくありません失礼します」って言われて笑ってしまった。
まぁ確かに4ターン目にカウンターできなかったらほぼ死ぬコンボデッキってそりゃひどいよな。
結局ジャイルーダは出オチだったのだが、その後パイオニアではルールスとヨーリオン以外にほとんど出会うことはなく2マナ以下のパーマネントで構成されたデッキと80枚のデッキ、そしてインバーターだけがMTG2.0をプレイすることを許されていた。
そのうちにインバーターも80枚構成になったりしてた。
これはさすがに非難の嵐で相棒が禁止になるまでMTGやめるって言葉をよく見かけた。
私はパイオニアに限ってはそこまで悪くないって思っていた。
確かにルールスとヨーリオンの相棒デッキしかいなかったけど、おかげでインバーター筆頭のコンボ環境に他のデッキが食らいつけていたし、緊急事態宣言下でオンライン相手しかいなかったので本当に様々なデッキと対戦できた。
歪だが相棒前より多様性があった。
ご存じの通りそんな状況許されるわけもなく、緊急事態宣言も明けた頃、発売から1ヵ月と少しで相棒ルールが変更になった。
はっきりと記憶していないのだが、このルール変更を機に大手Discord鯖でのパイオニア成立が減少したように思う。
もともとそんなに多い方ではなく、モダン、レガシーが熱い鯖で、パイオニアは一日に1~2卓立つかくらいの熱量だったのだが、卓が成立しない日が増えるようになった気がした。
相棒のルール変更で結局元のコンボ環境に戻ったからだろうか、とにかく前評判通りイコリアのカードではパイオニア環境が変わることがなかった。
とにかく丸いデッキのスゥルタイ昂揚がトライオームを手にしてコンボに頑張って食らいつく姿が微笑ましかった。
パイオニアで一番使った好きだったかも知らん。
この頃から大手鯖以外のDiscord鯖が乱立するようになったと記憶している。
パイオニアメインの鯖を探していろんなところに参加した。
ショップは相変わらず緊急事態宣言が明けても自粛って形を取らざるを得なかったのだが、交流会って名目にして毎週パイオニアをプレイする場を与えてくれたのでその練習ってことで毎日オンライン対戦を求めた。
子供の遊び場も解禁されたはいいが人数制限だったり時間制限が厳しくなってなんでも早め早めに行動しないと遊ぶことがままならくなっていた。
そしてなによりお祭りが全部中止になったこと、これはかなり堪えた。
くそ田舎で小さい子が遊びに行けるところなんて指折り数えるくらいしかない、季節ごとの開催イベントはとにかく重要なのだ。
だってゆうのになんもかんも中止になって…不憫でならん。
見返してみればこの頃の写真ほとんど家でとったやつばっかりだしいつもより枚数も少ない。
どうにもならんことと言えど大人の時間が奪われるより子供の時間奪われる方が辛いよ。
自粛で時間感覚というか季節感覚もなくなってこの時何をしていたかよく覚えていない。
MTGも大相棒時代の激動でイコリア環境なんてほとんどなかったようなもの。
あっという間にM21の発売時期がやってくるのだった。
~続く~